パナソニックは倒産回避のために、海外事業を中心にリストラ1万人を発表。人員の削減は、海外事業を中心に行うと発表しているが、その一方で製造拠点の拡充も同時に行っているようだ。
インドで3工場を立ち上げ
▲パナソニック、インドの複合生産拠点「テクノパーク」が完成 エアコンなど3工場が稼働2012年 12月 12日 19:09 JST
[東京12日ロイター]パナソニックは12日、インド北部のハリヤナ州ジャジャールに建設していた複合生産拠点「パナソニックテクノパーク」が完成したと発表した。エアコン(年産能力100万台)、洗濯機(同40万台)、溶接機(同2.5万台)の3工場を立ち上げ、今月から稼働を開始する。パナソニックがインドに、新しい生産拠点の完成を発表している。生産品目と製造能力について見てみよう。
- インド北部のハリヤナ州ジャジャール
- パナソニックテクノパーク 2012年12月から稼動開始
- エアコン 年産能力100万台
- 洗濯機 年産能力40万台
- 溶接機 年産能力2.5万台
パナソニックテクノパーク 製造工場の詳細
テクノパークは敷地面積が30.7万平方メートル。当初は3工場(総投資額は約90億円)を建設したが、2010―2015年の5年間で2億ドルの投資を計画しており、追加の工場建設を検討していく。従業員は当初1500人で、2018年までに3500人に拡大する。パナソニックのインドの新拠点、パナソニックテクノパークはかなり広い敷地面積だが、さらに追加の工場建設を行っていく計画のようだ。
- 敷地面積30.7万平方メートル
- 約90億円で建設
- 2010―2015年の5年間で2億ドルの投資を計画、追加の工場建設を検討
- 従業員は当初1500人で、2018年までに3500人に拡大
工場の建設は、約90億円であるが、2億ドル(1ドル80円で160億円)の投資計画だとすると、生産拠点の拡張を継続しそうだ。
インドで売上げが増加する計画
パナソニックのインドでの売上高は2011年度に約900億円だった。12年度には2000億円、25年度には5000億円に拡大する計画。パナソニックは、インド市場での売上高を伸ばす計画のようだ。
- (実績)2011年度の売上高 約900億円
- (計画)2012年度の売上高 約2000億円
- (計画)2025年度の売上高 約5000億円
インド ハリヤナ州の日本企業
パナソニックはハリヤナ州で工場立ち上げを発表しているが、JETROのハリヤナ州に関するレポートを見ると、日本企業が多数進出しているようだ。
ハリヤナ州の面積、人口などの概要については、上記ご参照。
日本企業の進出数や、進出企業名を見ると、多様な業種の多数の企業が進出している事が分かる。
進出済み日系企業数 多数の企業が進出
ハリヤナ州には236社(2011年10月時点)ハリヤナ州に日本企業は、236社進出とあり、かなりの数の日本企業が進出している事が分かる。
バワルに19社、ダルヘラに3社、ファリーダーバードに6社、グルガオンに163社、マネサルに42社、ソーニーパットに1社。 (JETRO)
企業名 業種が多様
スズキ、アーレスティ、旭硝子、ダイヤモンド電機、八千代工業、小糸製作所、日清食品、伊藤忠商事、ジェイテクト、関西ペイント、ケーヒン、日本リークレス工業、古河電工、三井金属鉱業、武蔵精密工業、日本特殊陶業、NTN、日本精工、富士機工、YKK、スタンレー電気、住友金属工業、住友商事、ヤマハ発動機、三井物産、三菱重工業、サンデン、ショーワ、東海ゴム、エー・アンド・デイ、アイダエンジニアリング、西川ゴム工業、旭硝子、アサヒ・リンク、アサツー ディ、ベナインディア、キヤノン、三井住友海上火災保険、電通、大同興業、ダイヘン、第一実業、第一三共、ダイキン工業、デンソー、電溶工業など(JETRO)企業名を確認すると、スズキ、デンソーなどの自動車関連の企業だけでなく、YKKや旭硝子などの製造業、伊藤忠商事・住友商事や電通など多様な日本企業が進出している事が分かる。
経済 インドの中でも好調
ハリヤナ州の2009年~2010年の会計年度における国内総生産は2兆1,628億7250万ルピーでありインド全体GDPの4%を占める。2004年~2005年から2009年~2010年の間、州のGDP年間成長率はインド全体の成長率9%よりも高い10%であった。同年度の一人当たりの年間所得は国内の平均が4万6,492ルピーに対して、7万8,781ルピーであった。(JETRO)JETROの資料によると、ハリヤナ州経済の成長率がインド全体よりも高く、州の平均所得も国内平均所得よりも高いようだ。
パナソニック海外事業リストラとインド事業拡大
パナソニックはデジカメの海外工場をリストラして、ファンドに売却する可能性が報道されている。その一方で、パナソニックは新たにインド拠点を拡充、売上高の拡大を計画しており、海外事業を単純にリストラする訳ではなさそうだ。パナソニック インドでスマホ販売を検討しており、インド事業を強化する方針のようですね。パナソニック タタ提携により、インドの自動車事業向け販売や生産拡大を目指しており、インドでの販売拡大と中国生産リスクの低下を目的としている可能性がありますね。 スポンサードリンク
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