パナソニック自動車部品カルテルで罰金

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パナソニックが自動車部品の価格カルテルを、10年以上行っており罰金を支払っています。パナソニックは自動車部品事業の強化を掲げていますが、日系企業との取引に価格カルテルがどのような影響を与えるのか気になりますね。

(1)パナソニック自動車部品事業

パナソニックは自動車部品事業を強化することを経営課題としていますが、並行して採算悪化の分野はリストラを進めており、経営の柱として育てていくことを明確化しています。

パナソニックの津賀社長は、自動車関連事業の出身ですが、価格カルテルにどの程度関与していたのか気になるところですね。価格カルテルは、日本では談合という言葉で有名ですので、聞いたことのある方が多いのではないでしょうか。

(2)パナと三洋電機が自動車部品の価格カルテルで罰金に同意

パナソニック自動車部品カルテルで罰金について、2013年7月19日の産経新聞が、パナと三洋が罰金57億円 自動車部品カルテルで米当局にを報じているので見てみましょう。
米司法省は18日、パナソニックと子会社の三洋電機が自動車部品などの価格カルテルへの関与を認め、計約5600万ドル(約57億円)の罰金の支払いに同意したと発表した。
パナソニックと三洋電機が、自動車部品の価格カルテルで罰金に同意していますが、その内容について見てみましょう。三洋電機はパナソニックの子会社ですので、罰金の支払いはパナソニックの業績に悪い影響を与えることになりますね。

パナソニック テレビ事業の罰金価格がすごいことをまとめましたが、自動車部品事業の罰金など価格カルテルによる負の遺産が気になりますね。

(3)日系自動車メーカーに対して長期の価格カルテル

司法省によると、パナソニックは少なくとも2003年9月から10年2月にかけて、トヨタ自動車や北米のトヨタ関連会社に販売したスイッチなどの部品についての価格入札で共謀。さらに、少なくとも1998年7月から2010年2月にかけては、ホンダとマツダ、日産自動車のそれぞれの北米法人に納入した自動車部品でもカルテルに関与したとしている。
パナソニックの自動車部品カルテルは、北米の日系自動車メーカーに対して行われており、期間もかなりの長期になっていますね。
  1. 1998年7月から2010年2月 ホンダ、マツダ、日産自動車の北米法人 HIDバラスト
  2. 2003年9月から2010年2月 トヨタ自動車や北米のトヨタ関連会社 ワイパーやスイッチ類、ステアリング角度センサーなど
パナソニックは日系自動車メーカーに対して、10年以上の長期間、価格カルテルを行っていることが分かります。パナソニックは、自動車部品事業の強化を経営方針としていますが、自動車部品カルテルが自動車メーカーとの関係にどのような影響を与えるのか注目ですね。

(4)三洋電機はリチウム電池の価格操作で罰金

また、三洋電機は07年4月ごろから08年9月ごろにかけて、韓国のLG化学などと共謀し、ノート型パソコンに使われるリチウム電池の価格操作に関与。LG側も罪を認め、罰金105万6千ドルの支払いに同意したという。
パナソニックの子会社である三洋電機は、リチウム電池の価格操作で罰金となっていますが、韓国企業と価格操作を行っています。三洋電機は、リチウムイオン電池で高い世界シェアを保有していましたので、価格操作が可能だったのではないでしょうか。

パナソニック 三洋電機社員を解体リストラしていますが、8000億円前後の買収失敗による業績への打撃が続いており、資産査定が十分ではなかったことが分かりますね。三洋電機は、今回のカルテルによる罰金は1070万ドルのようですね。

(5)アメリカ当局が日本企業の国際カルテルの捜査

司法省や連邦捜査局(FBI)は、日本企業などが関わった自動車部品の国際カルテルをめぐり独占禁止法(反トラスト法)違反容疑で捜査を進めている。
アメリカ当局が日本企業の国際カルテルの捜査を進めていますが、パナソニックと三洋電機以外にも多数の企業の名前が浮上しています。
  1. ダイヤモンド電機
  2. 東海理化
  3. 日本精機
  4. フジクラ
  5. 古河電気工業
  6. 矢崎総業
  7. デンソー
  8. オートリブ
  9. TRWドイッチュラント・ホールディングス
  10. G・S・エレクテック
パナソニック以外の企業を見ると、自動車部品メーカーとして有名な企業が多数含まれていますね。追い出し部屋パナソニックのリストラ(1)が行われていますが、経営陣の失敗による罰金が業績に打撃を与えており、責任者がリストラされるのか注目ですね。
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