パナソニック電工 旧本社ビルをリストラ

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パナソニックが、パナソニック電工の旧本社ビルであるパナソニック東京汐留ビルの売却を決めた。パナソニックは、リストラを進めているが、経営悪化の象徴的事案とも言えるのではないだろうか。


パナソニック東京汐留ビルの売却を検討

パナソニック、東京汐留ビル売却検討 資金確保策の一環
2012年12月7日23時29分 朝日新聞
【横枕嘉泰】パナソニックが、「パナソニック東京汐留(しおどめ)ビル」(東京都港区)の資金化を検討していることが分かった。売却も含め、証券化や第三者との共有化などを幅広く模索している。業績悪化を受けた資金確保策の一環で、早ければ2013年3月中にも方針を固める。(朝日新聞)
パナソニックが、東京京汐留ビルの資金化を検討しているようだ。新橋駅前のビルであり、ご存知の方も多いであろう。証券化などが検討されているようであるが、ビルへの入居は維持する予定のようだ。

パナソニックは、人員削減をまとめるなど、リストラの報道が増えているが、不動産についても検討が続いているようだ。

リースバックか

証券化を検討

同社はすでに金融機関との協議に入っており、最も有利な条件を探っている。仮に売却した場合でも借りる形で、現在入居している渉外部門などは維持する方針。同社はこれまでも、旧東京本社ビル(同)を住友不動産との共有で証券化するなど、資産の資金化を進めている。(朝日新聞)
パナソニックは、旧東京本社ビルも証券化しており、同じような形をとる可能性が示唆されている。簡単に説明すれば、ポイントは3つだ。

現金化が目的

  • 売却して現金化
  • 証券化して小口化、売却しやすくする
  • 証券の収入が支払う賃料となる
最大のメリットは、現金化であろう。パナソニックの手元資金は以前ほど、余裕はない。

銀行と融資枠契約の締結

パナソニックは、銀行と融資枠契約を締結、手元資金の急減に対処している。
  • シンジゲートローンの締結と概略
  • 10月1日付
  • 三井住友銀行など4行
  • 総額6000億円の融資枠(コミットメントライン)契約
  • 今年の日本最大規模
パナソニックは、銀行団と上記の契約を締結しており、手元資金がすぐに枯渇するとは考え難い。とは言え、パナソニックが誇る強固な財務基盤が崩れており、銀行に頼らざるを得なくなっていると言える。

旧松下電工 東京本社ビル

汐留ビルは、旧松下電工(現パナソニック)の「東京本社ビル」として03年に完成。自然エネルギーを有効に活用するため高断熱の構造を採用し、当時としては先進的な省エネ設備を備えた。フランスの画家、ジョルジュ・ルオーの作品を所蔵する美術館や、省エネ家電のショールームなどもあり、約2千人が勤務している。(朝日新聞)
このビルは、旧松下電工の東京本社ビルとして、親しみを持っていた方も多いであろう。2000人が勤務しているようだが、渉外部門は維持するようだ。

パナソニック手元資金が急速に減少

パナソニックは13年3月期の連結純損失が7650億円と、2年連続で巨額赤字を計上する見通し。業績悪化の影響で、10年9月末に約2兆円あった手元資金は、12年9月末に約4700億円まで減少した。銀行からの借り入れに依存するのを回避するため、資産売却を加速、12年度中に2千億円を確保する計画だ。(共同通信)
パナソニックは、中間決算大幅赤字が報道されているが、財務面に昔ほどの余力はない。パナソニックは手元資金が急速に減少、手元資金を確保するための資産売却のようだ。パナソニック電工の旧本社ビルのリストラが検討されているが、パナソニックの財務悪化の象徴と言えるのかもしれない。
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