パナソニック格下げ
11月20日に、ムーディーズがパナソニックの格付け格下げを発表、投機的水準の直前となった。後、1ノッチダウンすれば、投資適格から滑り落ちる事になる。ブルームバーグが、格付けに関して報道がされているが、どうやら定性評価により、格付けをギリギリ投資適格に維持できたようだ。
業績不調、財務悪化だが流動性は十分
パナソニックは10月末に、通期(2013年3月期)純損益予想を過去最悪だった前期に並ぶ7650億円の赤字に修正。ムーディーズは発表資料で、流動性は十分としながらも、9月末の純有利子負債が1兆1000億円まで増加するなどの財務悪化を指摘。(ブルームバーグ)
業績予想の下方修正と純有利子負債の増加
今期、パナソニックは中間決算大幅赤字を発表している。どうやら、その際の通期の業績予想の下方修正が考慮されたようだ。パナソニックは倒産回避のため、 リストラ1万人を発表。パナソニックが倒産防止、人員削減をまとめたが、昨年度から急速にリストラを進めている。この事が、本業不振と合わせて現金収支の悪化、純有利子負債の増加に繋がったのであろう。
流動性は十分
その一方で、中間決算発表直前に、パナソニックは銀行と融資枠契約を締結している。その為、業績悪化により市場から資金調達できない可能性も考慮していると評価されたのではなかろうか。主力銀行との良好な関係を考慮
現格付けは、主力銀行との安定的な関係を考慮し、基礎的な信用力に2段階上乗せしている、とした。(ブルームバーグ)ここが重要なポイントであろう。パナソニックの格付けであるが、主力銀行との格付けを考慮して2段階ノッチアップされている。
パナソニック倒産寸前の時、住友銀行の恩により免れた。どうやら、その時、以来の良好な関係が評価されたようだ。たしかに、パナソニックは銀行と融資枠契約を締結したが、メインバンクの三井住友銀行が音頭をとる形となっている。
パナソニック格付の真相は、銀行との良好な関係が評価されていることだ。この上乗せがなければ、投機的水準になっていることを、留意する必要があるであろう。 スポンサードリンク
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