格付けが大幅に下落
中間決算発表
今年の10月、パナソニック中間決算の大幅赤字を発表、これにより市場がパナソニックの経営体質に疑問を持ち始めた。昨年度も大幅な赤字を計上したことに加えて、業績予測から大幅な下方修正を発表しており、市場が懐疑的になるのも仕方がないと思われる。ムーディーズ格付発表
まず、ムーディーズを見てみよう。ムーディーズがパナソニックを倒産寸前と格付け格下げを行った。発表された格付けは、投機的水準の手前に留まっていたが、パナソニック格付けの真相は倒産水準であった。後述するが、銀行と良好な取引関係を考慮して、投資適格と判断したようである。
フィッチは投機的水準に格下げ
では、フィッチを見てみよう。フィッチは、パナソニック格付を投機的水準で倒産危機である事を発表している。ポイントは、下記の部分だ。
テレビなど中核事業での競争力低下に加え、キャッシュを生み出す力が弱くなっているとした。主なポイントは2つである。
- 中核事業での競争力低下
- キャッシュを生み出す力が弱くなっている
パナソニックが以前のような、世界的な競争力が保ち続けられるのか、疑問を持たざるを得ない内容である事は間違いなさそうだ。では、倒産の可能性について見てみよう。
CDSと倒産確率
市場が倒産を懸念しているかどうかを見るのに、よく使われるのがCDSだ。業績発表後、パナソニック倒産懸念によりCDS比較をすると、変化がよく分かると思う。
このCDSを元に、パナソニック倒産確率を計算すると、5年間で11.7%という数値だ。これをどのように捉えるのかは個々人に判断を委ねたい。
ここからは、格付機関が評価した銀行との関係について見てみよう。
銀行と良好な関係
ムーディーズがパナソニック格付けを、投資適格とした理由に、銀行との取引関係をあげている。パナソニックは、銀行と融資枠契約を中間決算に先手を打つような形で行っている。
これがどの程度、評価されたのあは不明であるが、投資適格でなければ市場からの資金調達が困難であることを考えると、先手を打ったと言えなくもない。
パナソニック倒産寸前のとき、住友銀行の恩に報いる形で、銀行取引を続けている。パナソニックが締結した、融資枠契約を見ても、三井住友銀行が融資枠のトップであり、メインバンクであることは間違いない。
すぐに倒産する可能性は低い
パナソニックは、銀行から資金調達を行っており、この1・2年で突然、倒産することはないと思われる。パナソニックは倒産回避のためリストラ1万人を発表している。パナソニックの倒産防止、人員削減をまとめると、2年間で5万人もの人数になる。
パナソニックは、任天堂と提携を発表しており、復活を遂げる事ができるのか注目したい。 スポンサードリンク
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