パナソニック汐留ビル売却価格と方法

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パナソニック汐留ビル売却が発表されていますが、売却価格と信託を用いた売却が報じられています。パナソニックのメインバンクは三井住友銀行ですが、売却先に系列のリース会社が入っており、メインバンクは付帯取引で利益を得ることができることが分かりますね。

パナソニック電工 旧本社ビル売却とリストラ

パナソニック電工の旧本社ビルである、パナソニック汐留ビルのリストラが発表されていましたが、売却価格が報じられています。パナソニックは、リストラを急速に進めていますが、手元資金確保のために資産売却を加速させています。

パナソニック東京汐留ビルを約507億円で売却

パナソニックの東京汐留ビル売却の価格について、2013年3月5日のロイター通信が報じているので見てみましょう。
パナソニックは5日、東京都港区の東京支社として保有している自社ビル「東京汐留ビル」を約507億円で売却したことを明らかにした。今期の財務改善計画の一環で、資産売却によって手元資金の確保を急ぐ。
パナソニック汐留ビル売却の価格が報じられていなかったように思いますが、ロイター通信が報じています。パナソニックの2012年度決算に、売却益がどの程度、反映されるのか気になりますね。

不動産売却スキームと信託の活用

同日付で、パナソニックが日本ビルファンド投資法人と三井住友ファイナンス&リースの2社と同ビルの売却契約を締結。売却は12日に完了する予定。売却後は、日本ビルファンドが10%、三井住友ファイナンス&リースが90%の信託受益権を保有する。
パナソニックの不動産売却は、信託スキームを活用して、資産の流動化を行っていますね。パナソニック 銀行と融資枠契約を見ると、メインバンクは三井住友銀行であることが分かりますが、系列の三井住友ファイナンス&リースが信託受益権のほとんどを保有していますね。

パナソニックのような大企業になると、融資や輸出入取引の金額が大きいうえに、付帯取引での利益が見込めます。三井住友銀行は、メインバンクであることを生かして、グループ会社がパナソニックとの取引に食い込んでいることが分かりますね。

信託受益権とは

信託受益権とは、信託銀行に信託した資産(この場合は、パナソニック汐留ビル)から得られる、収益の権利のことですね。パナソニック汐留ビルの不動産賃料が一定と考えると、信託受益権は有価証券のように売買が可能で、不動産賃料は金利のようなものと考えるとイメージしやすいのではないでしょうか。

パナソニックは売却後も10年間賃貸契約

同ビルは地上24階建て、地下4階、延べ床面積は4万7308平方メートル。2003年1月に旧パナソニック電工の東京本社として建設。 
パナソニック電工を吸収合併したパナソニックは昨年9月、グループの東京支社の機能を同ビルに集約していた。現在、約2000人が働いているが、売却後も10年間の賃貸契約を結んで利用を続ける
パナソニックは、パナソニックグループの東京支社の機能を集約しています。パナソニックは、売却後もビルの利用を続けることを表明していますが、ソニー米本社ビル売却で株価が高い水準になっていますが、同様に数年は入居を続けます。

不動産売却後も、賃貸契約を締結すれば、入居による賃料が最初から見込めますので、購入者が現れやすく、価格が安定することが考えられます。

不動産流動化の理由

  • 不動産の現金化による資金の有効活用
  • 不動産の下落リスクの回避
パナソニックは経営失敗により、パナソニック借金1兆円 2兆5千億円喪失(4)しており、手元資金が急速に減少しいます。パナソニックの津賀社長は手元資金の確保を重視しており、汐留ビルの売却はその大枠であると言えます。
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