パナソニック 銀行と融資枠契約

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パナソニックが銀行と総額6000億円の融資枠契約締結の報道が10月にされた。この背景には、パナソニックの財務体質の悪化と、市場の信認を失いつつあることが、背景にある。


シンジゲートローンの締結と概略

  • 10月1日付
  • 三井住友銀行など4行
  • 総額6000億円の融資枠(コミットメントライン)契約
  • 今年の日本最大規模
パナソニックは、中間決算大幅赤字が報道されているが、その直前にシンジゲートローンの契約を締結している。パナソニック経営陣が、市場への影響を考えて、財務面の守備固めに入っていたのではなかろうか。

銀行ごとの割り振り

  • 三井住友銀行    2500億円
  • 三菱東京UFJ銀行 2000億円
  • 三井住友信託銀行 1000億円
  • りそな銀行      500億円
パナソニックのメインバンクは、三井住友銀行であるが、割り振り金額に表れている。取りまとめの銀行として、手数料がいくらであったのかも気になるところだ。

では、パナソニックは、なぜ融資枠の契約を行ったのであろうか。融資枠は、キャッシングと言えば、イメージがつきやすいと思う。つまり、銀行はその極度の枠内でパナソニックに貸し出すという契約であるが、契約が締結されたからと言って、借りるわけではない。

融資枠締結の2つの理由

では、パナソニックはなぜ、銀行と巨額の融資枠の締結をしたのか。銀行と融資枠を締結するのには、借入の金額に関わらず、融資枠の締結に対して、一定の手数料がかかるケースがほとんどだ。
  • 三洋電機の買収による、大幅な財務体質の悪化
  • 格付けの低下により社債など市場からの調達が困難に
パナソニックは、2011年度の赤字に加えて、中間決算大幅赤字により、現預金が減少していることも要因であろう。パナソニックが、銀行と融資枠を契約しているのは、財務体質の悪化と市場の信任を失いつつある象徴と言える。
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