(1)パナソニックの資金繰り悪化と現金確保
パナソニックは、資金繰りの悪化により、現金確保が課題となっており、子会社の売却やリストラを進めています。パナソニックは、現金確保のために不動産や子会社の売却などのリストラを進めており、黒字子会社の売却にも踏み切るようですね。
(2)パナソニック子会社の売却検討
パナソニックヘルスケア売却とリストラについて、2013年3月17日のロイター通信がパナソニック、ヘルスケア事業の売却を検討=関係筋と報じているので見てみましょう。パナソニックが、ヘルスケア事業を、売却する方向で検討していることがわかった。複数の関係筋によると、血糖値測定センサーや電子カルテシステム、補聴器を手掛ける完全子会社「パナソニックヘルスケア社」の売却や一部事業の切り出しを検討中で、「ノンコア(非中核)事業」の見直しを加速する。パナソニックは、自社のドメインを再定義しており、ヘルスケア事業は非中核事業であると判断したようですね。
(3)パナソニック、ソニー、シャープの業績悪化
パナソニックは2013年3月期に7650億円の当期損失になる見込みで、2期連続の巨額損失を計上する。パナソニックは赤字からの業績改善のために、資産の売却やリストラを進めていますが、大手電機メーカーの赤字は、過去の経営失敗で共通しています。
パナソニック、ソニー、シャープの業績悪化と赤字の原因を見ると、設備投資の失敗であることが共通しています。パナソニック、ソニー、シャープの過去の経営陣は、経営責任をとらないことでも、共通しているのかもしれないですね。
(4)ヘルスケア事業の業績は黒字
同社は、薄型テレビや半導体は大幅な赤字に陥っているが、ヘルスケア事業は2012年3月期に売上高1336億円、営業利益88億円を稼ぎ出す黒字事業。パナソニックのヘルスケア事業の特徴について見てみましょう。
- パナソニックのヘルスケア事業 2012年3月期 売上高1336億円
- パナソニックのヘルスケア事業 2012年3月期 営業利益88億円
(5)パナソニックの現金確保とリストラ
だが、昨年6月に就任した津賀一宏社長の下で、白物家電、環境関連機器、法人向け事業などを強化する事業構造への転換を進めており、事業や資産の売却による現金確保を重点施策に位置付けている。パナソニックの現金確保に対する方針として、パナソニック太陽光の海外重視と問題点でまとめましたが黒字事業であっても、早い段階で投資凍結を決断しています。
パナソニックヘルスケアの売却検討が、黒字事業であるため驚きの声もありますが、太陽光事業に対する決断を見ると、津賀社長の経営方針はぶれていないのかもしれないですね。
(6)黒字のヘルスケア事業リストラ、売却の理由
この中、利益の出ているヘルスケア事業も、一段の事業強化には研究開発投資や補完事業の買収など多額の資金が必要になることから、グループ外に切り出す方向で検討を進め、重点分野の絞り込みと現金確保を急ぐことにした。パナソニックがヘルスケア事業売却の理由は、今後の事業展開を考えてのようですが、決算発表などの場で、業績と合わせて分かりやすい発表が望まれそうですね。
- コールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)などの投資ファンド
- 国内外の事業会社
- ヘルスケア事業を売却すると数百億~1千億円の可能性
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