パナソニック倒産寸前 住友銀行の恩

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パナソニックがホームページで、倒産寸前時、住友銀行の対応への感謝が記載されている。この時の縁が、10月に締結された、融資枠契約でも見ることができる。今後、業績が悪化した場合、三井住友銀行が支援を続けるのか注目だ。


パナソニックと三井住友銀行の取引開始

パナソニック 松下幸之助の生涯:39. 住友銀行と取引を開始 1927年(昭和2年)

当時、松下が主に取引していたのは十五銀行であった。ところが、大正14年9月に、近所に住友銀行西野田支店が開設されて、たびたび勧誘を受けるようになった。そのつど断るが、また勧誘に来る。1年ほどして、その熱心さに、所主は「2万円まで当方の必要に応じて貸付けをしてくれるなら、取引を始めてもよい」と応じた。この前例のない申し入れに、担当者は困惑して引き上げたが、数日後やはり取引を先にしてほしいと言ってきた。所主は、これは住友が松下を真に信用しているか否かの問題であると考え、初めの主張を繰り返した。 
この件は支店長に引き継がれたが、支店長の竹田氏は、所主の真意を汲み取り、熱心に奔走してくれた。その結果、異例の約束で、取引が始まったのである。 
それから2ヵ月後、金融恐慌が突発し、十五銀行は閉鎖された。困って、住友銀行に2万円の件を問い合わせると、約束通り履行すると言う。所主は、住友精神の真髄に触れる思いがし、強い感銘を受けた。

業績の悪化

パナソニック中間決算の大幅赤字が報道された。こうなると、パナソニックが市場からの資金調達が困難になる可能性が濃厚になる。結果的に格付け会社は、パナソニックを格下げしている。

パナソニックは、それを見越してか、銀行からの資金調達を選択した。
その中にも、パナソニックと三井住友銀行の深い関係を感じ取ることができる。

銀行団と借入契約 住友がとりまとめ

パナソニックは、銀行と融資枠契約を行っているが、その金額の内訳を見てみよう。
  • 三井住友銀行    2500億円
  • 三菱東京UFJ銀行 2000億円
  • 三井住友信託銀行 1000億円
  • りそな銀行      500億円
三井住友銀行がトップであることが分かる。融資枠(コミットメントライン)契約は、通常、その規模に応じて銀行に支払い手数料が発生する。

銀行手数料の金額は、報道では見つけることができなかった。そのため、あくまで推測であるが、三井住友銀行が融資枠の引き受け金額が最も大きい。

これは、パナソニックのメインバンクが、三井住友銀行であることを改めて示している。今回の融資枠契約でも、契約手数料(コミットメントフィー)を最も得たであろう。

過去、パナソニックが倒産寸前であったときに、住友銀行は貸出しを行っている。パナソニックが、今後より業績が悪くなった時に、三井住友銀行が支援を続けるのか注目したい。
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