パナソニック 日通に物流子会社売却の理由

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パナソニックが日通に子会社売却を行った理由を見ると、株式の売却による現金収入の確保が目的の可能性がありますね。パナソニックの物流子会社が、日通のノウハウにより物流効率化に成功すれば、物流の円滑化とコスト削減が達成できそうですね。

(1)リストラと子会社売却による提携

パナソニックやソニーなど業績の悪化により、子会社の売却などによるリストラを加速させています。パナソニックがリストラを進める理由は、経営資源の集中と手元資金の確保が理由としてありそうですね。

パナソニックは、日通に物流子会社を売却することを発表していますが、パナソニックグループの物流の効率化を目的としている可能性がありますね。

(2)パナソニックと日本通運の提携によるメリット

パナソニックが日通に子会社売却の理由について、日本通運が2013年3月28日にパナソニック ロジスティクス株式会社の株式の一部譲渡に関する基本合意について発表しているので、内容について見てみましょう。
本譲渡により、日本通運は、今後の成長に向け電機業界における物流プラットフォーム構築の基盤となる会社を新たにグループに加える一方、パナソニックは、総合物流企業である日本通運のノウハウを活用し、パナソニック ロジスティクスを通じたパナソニックグループの物流の競争力を高めることを目指してまいります。
パナソニックと日本通運の、パナソニックロジスティクス株式売却と提携によるメリットを見てみましょう。
  • パナソニック ロジスティクスを通じでパナソニックグループの物流の競争力を高めること
  • 日本通運は、電機業界における物流プラットフォーム構築の基盤となる会社の獲得
パナソニックは物流の競争力を高めること、日本通運は電機業界の物流業務獲得の基盤にすることが両社のメリットとしてあげられていますね。

(3)パナソニックロジスティクスの成長戦略

パナソニック ロジスティクスは、日本通運の持つグローバルネットワークと、物流の最適化のための様々なノウハウを活用し、現状のサービスレベルを維持しながら物流の効率化に取り組むことで、成長性と収益性確保による企業価値向上を図ってまいります。
パナソニックロジスティクスは、日通の連結子会社としてノウハウの取得と、コスト削減を目指すのではないでしょうか。パナソニックは物流会社ではないので、物流のプロである日通が取り組めばコスト削減は見込めそうですね。

3PLが物流では主流になっており、物流工場のREITなど、物流を取り巻く環境は劇的に改善しています。パナソニックが物流子会社を売却して、本業に経営資源を集中して業績が改善するのか注目ですね。

(4)パナソニックロジスティクスの会社概要

  1. 名称 パナソニック ロジスティクス株式会社
  2. 代表者の役職・氏名 代表取締役社長 藤井宏英
  3. 所在地 大阪府摂津市東別府三丁目2番6号
  4. 設立年月 2001年10月
  5. 事業内容 物流業・倉庫業
  6. 従業員数 約1,200名(2013年2月末現在)
  7. 資本金 1,800百万円
  8. 出資比率 パナソニック株式会社100%
  9. 売上高 73,031百万円(2012年3月期)
パナソニックロジスティクスの会社概要を見ると、出資比率はパナソニックが100%であり完全子会社であることが分かります。パナソニックは、日本で有数の大企業ですので物流子会社の売上高が700億円を超える巨大規模であることが分かりますね。

(5)パナソニックと日本通運の基本合意の内容

パナソニックと日通の目的

  1. パナソニックはパナソニック ロジスティクスの発行済み株式3,600,000株のうち、2,399,999株(66.6%)を日本通運へ譲渡する。
  2. パナソニック ロジスティクスは、日本通運グループの一員となることにより、日本通運の持つ物流ネットワーク・ノウハウを活用し、物流の効率化を実現する。
  3. パナソニック ロジスティクスの提供するサービスレベルについては今後も維持する。
  4. 日本通運は、本件を通じて電機業界における物流ノウハウ・顧客網を取得し、同業界における物流プラットフォームの確立を目指す。
  5. パナソニックは、日本通運の持つ様々なノウハウおよび物流サービスの活用を通じて、パナソニックグループの物流の競争力強化を目指す。
パナソニックと日通の基本合意の内容でポイントは、株式の保有割合です。パナソニックと日通は、日本を代表する上場企業ですので、株式の保有割合は、連結決算などで大きな影響があります。

株式の保有割合とパナソニックの狙い

  • パナソニックはパナソニック ロジスティクスの1,200,001株33.4%の株式を保有
  • 日本通運がパナソニック ロジスティクスの2,399,999株、66.6%の株式を保有
パナソニックは株式の3分の1超を保有継続しており、パナソニック子会社売却 派遣会社テンプスタッフの理由で見た子会社株式の売却と同じ比率ですね。パナソニックは特別決議や特殊決議の可決を防ぐだけの株式保有を継続することが、目的の可能性がありますね。

パナソニック半導体工場をリストラでまとめましたが、国内の半導体工場を分社化したうえで売却しています。パナソニックは売却する半導体工場の株式を、49%保有していますので、日通に売却した物流子会社と同じように経営の主導権を渡していることが分かりますね。

(6)子会社売却の時期とリスク

今後は、2013年5月末(予定)の最終契約書の締結に向けて両社で協議を進めてまいります。譲渡は最終契約書の定めに従って実施することとなり、現時点では2013年7月を予定しています。 
ただし、両社は、本譲渡に関して中華人民共和国、欧州連合等の競争法に基づく届出が必要となる場合に、当該届出後の待機期間の経過その他当該届出に係る要件の充足の所要期間により変更されることがあるものと認識しています。
パナソニックが日通に子会社株式売却を行うことができるのは、2013年7月を予定していますが、海外の法令により、株式譲渡が円滑に進まない可能性があるようですね。

パナソニックが日通に子会社売却の理由を見ると、株式の売却による現金収入の確保と同時に、日通のノウハウにより物流コストを削減する狙いがあるようですね。
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6 件のコメント:

  1. パナロジ日通に身売りするのは仕方無いのでショウね
    会社[パナロジ]の正社員の身からでた錆の要です
    派閥争いしている間に自分の置かれている会社の立場が見えていなかったようです
    元パートでしたが

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    返信
    1. >匿名さん
      匿名さん、こんばんは^^

      パナソニックなど大手企業にとって、ロジスティクスは生面線であり、顧客の信頼を左右するものであると考えています。
      間接経費で見えにくい部分もありますが、アマゾンやZARAが成功したのはロジスティクスで強い競争力があるからと考えています。

      パナソニックロジスティクスが、派閥争いが原因で日通に売却されたとすると、悲しい話ですね。

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  2. 本当に悲しい話だと思います。
    従業員及びパートさんは、どうなるのでしょうね。
    経営陣と正社員の責任は重いと思います。

    返信削除
    返信
    1. >匿名さん
      匿名さん、こんばんは^^
      パナソニックは、日通に物流子会社を売却していますので、雇用条件がかわるかもしれないですね。

      パナソニックの経営陣は、責任をとるべきですが、役員は18億円の退職金を受け取っています。

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    2. 役員は18億円の退職金を受けているとは、庶民には考えられない額ですね。(*_*)
      神戸の工場では、パートのリイダー二人が権限を持っていて社員は2年~4年位で転勤があり次の赴任先か大阪に転勤になるようです。
      だから社員は神戸の仕事内容がわからずリイダー二人の言いなり見たいです。
      リーダー[パート]に気の派閥に入らなければ自給も上がらず
      会社が赤字になればリストラされるのは派閥に入っていない人から見たいですよ。

      削除
    3. >匿名さん
      匿名さんこんばんは^^
      パナソニックの貴重な情報をありがとうございます。
      パナソニック以外の他社もそうですが、派閥が激しいのですね。

      >パナソニック役員退職金18億円でリストラ http://panasonic-strategy.blogspot.jp/2013/06/panasonic-yakuin-taishokukin-risutora.html

      パナソニックの役員退職金は上記ですが、何と言うか、何とも言えない気分になります。

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