パナソニック円安で増収が数千億円か

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パナソニックは為替レートの円安で、増収が数千億円見込めそうです。為替予約を今期分について終えていたとしても、来期の業績は円高是正による増収が見込めそうですね。


為替レートが業績に影響

為替レートについて、パナソニック株価は円安で上昇期待であり、安倍発言に期待が高まっていることを紹介しました。為替レートは、1ドル82円台前後だったものが、1月6日時点でドル円は88円までさらに円安が進んでいます。

為替レートの円安の影響について、ソニー円安で増益が数千億円をあくまで目安として見ました。為替レートのパナソニックへの影響について、あくまで参考ですが、見てみたいと思う。

(1)パナソニックの想定為替レート

パナソニックの想定為替レートについて、ドル円とユーロ円について見てみよう。
  • ドル円79円(前回発表78円) ドル円が1円の変動で営業利益25億円
  • ユーロ円99円(前回発表103円) ユーロ円が1円の変動で営業利益20億円
パナソニックの想定為替レートよりも、ドル円とユーロ円ともに2013年1月6日現在は円安となっています。

(2)為替レート2012年の円高の最高値

為替レートについて、参考までに2012年の円高の最高値について見てみましょう。想定為替レートと比較して見ると、パナソニックの想定為替レートが厳しい円高である事を想定していた事が分かります。
  • 2012年6月1日 ニューヨーク外国為替市場で1ドル77円66銭
  • 2012年7月23日 オセアニア外国為替市場で1ユーロ94円89銭
為替レートが2012年で最も円高であった日と、価格については、上記の通りです。ドル円の為替レートは、70円台が、11月に政権交代が予想されるまでの水準でした。
為替レートの状況と、パナソニックとソニーについて見ると、円安予想は、安倍氏の発言と政権交代期待から、市場関係者が円安に向けて動いた事が分かります。

パナソニックが為替円安で受ける影響について、簡単に計算してみましょう。

(3)パナソニックとソニー海外売上比率に大きな違い

パナソニックの海外売上比率


上記は、パナソニック有価証券報告書平成23年度のものです。
  • パナソニック売上高合計7,846,216百万円
  • 日本 売上高4,162,025百万円
  • 米州 売上高966,527百万円
  • 欧州 売上高743,547百万円
  • アジア・中国他欧州 売上高1,974,117百万円
為替レートの影響を見るうえで、海外売上高比率が重要になりますが、パナソニックは47.0%です。

ソニーの海外売上比率

パナソニックとソニーを比較すると、ソニー円安で増益が数千億円が見込めますが、海外売上高が67.6%とより大きな割合を占めています。
  • パナソニック海外売上高比率47.0%
  • ソニー海外売上高比率67.6%
為替レートの影響を見ると、パナソニックよりもソニーの方が海外売上比率が大きいため、ソニーの方が為替相場のより大きな影響を受けることが分かります。

(4)パナソニック円安の影響

為替レートは1月6日時点でドル円、ユーロ円ともに円安

為替レートの影響は、パナソニックとソニーを比較すると、ソニーの方が受けやすいことを説明しました。為替レートについて、1月6日時点を見てみましょう。
  • 為替レート  ドル円88.13円
  • 為替レート ユーロ円115.15円
パナソニックの想定為替レートを見ましたが、1ドル80円と1ユーロ100円で想定していたと、単純化します。そうすると、想定為替レートよりも約10%のドル安と、約15%のユーロ安が進んでいる事がわかります。

営業利益は約500億円の増益

パナソニックは為替レートが、想定為替レートよりも1円のドル安で25億円営業利益が増益、1円のユーロ安で20億円営業利益が増益します。
  • 為替相場が1円のドル安で25億円営業利益が増益。ドル安8円で200億円。
  • 為替相場が1円のユーロ安で20億円営業利益が増益。ユーロ安15円で300億円。
現在の為替レートは、ドル円で約10円、ユーロ円で約15円が想定為替レートよりも円安になっており、約500億円の営業利益の増益が見込めます。

為替予約を行っている事が想定されますので、来期以降の業績から円安の増益効果がでるかもしれません。

(5)売上高は数千億円の増収

為替相場の円安による、パナソニックの増益効果について平成23年度決算から考えて見ましょう。為替について、アメリカと欧州以外の地域はドルとユーロが半分ずつと仮定します。
  • 米ドル 米州966,527百万円+アジア・中国他欧州 売上高1,974,117百万円÷2
  • ユーロ 欧州 売上高743,547百万円+アジア・中国他欧州 売上高1,974,117百万円÷2
米ドルは1,953,585.5(百万円)、ユーロは1,730,605.5(百万円)となります。為替レートは、米ドル高が10%、ユーロ高が15%として見てみます。
  • 米ドルは1,953,585.5(百万円)×10%=195,358,6(百万円)の増収効果
  • ユーロは1,730,605.5(百万円)×15%=173,060,6(百万円)の増収効果
為替レート円安による増収効果は、合計すると3500億円を超えている事が分かります。

為替予約を輸出企業は行っていることが想定されますので、今期の業績に、影響は限定的であるという見方も当然できます。また、パナソニックは社員リストラ70,000人を行うなど、事業の整理を行っており、減収が予想されます。

(6)為替レート円安ドル高の効果

その場合であっても、平成23年度の想定為替レートと比較すると、来期のパナソニックは円安の増収効果が数千億円見込めるのではないでしょうか。

パナソニック白物家電 円安で国内生産増加することを検討しており、中国工場からの生産移管を検討しているようです。民主党政権による超円高政策が、政権交代により自民党によって是正されつつあり、国内雇用の増加に結びつく水準まで、為替レート円安ドル高になるのか注目ですね。
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